第353回九州・沖縄スライドコンファレンス抄録
- 国立病院機構九州がんセンター 統括診療部病理診断科 田口 健一 医長
演題募集について
パソコンによるプレゼンテーションについて
発表スライドはPowerPoint (Windows)にてファイル形式でご準備下さい。
発表スライドは演題番号、演者、作成したOSとPowerPointのバージョンを明記の上、ご提出ください。
CD-RまたはUSBメモリーでの郵送、もしくはメール等によるデータ受付が可能です。
尚、締め切りを厳守の上、締め切り後のスライド修正は極力ご遠慮いただきますようお願いいたします。
<郵送先>
宛先:九州がんセンター統括診療部病理診断科
担当:伏見 文良
E-mail:fushimi.f@nk-cc.go.jp
プレゼンテーション受付締切:平成28年9月8日(木)17時00分
診断投票宛先
投票用紙の受付をFAX及び電子メールで受付ています。但し、当日の受付は致しません。
九州がんセンター統括診療部病理診断科
担当:伏見 文良
Fax:092-551-4585
E-mail:fushimi.f@nk-cc.go.jp
受付締め切り:受付締切:平成28年9月8日(木)17時00分
お知らせ
合同カンファレンスについて
今回は耳鼻科/頭頸部外科との合同カンファレンスです。
主題:頭頸部腫瘍〜大唾液腺・小唾液腺系の病変を中心に〜
臨床コメンテーター:益田 宗幸 先生(九州がんセンター 頭頸科)
病理コメンテーター:森永 正二郎 先生(北里大学北里研究所病院 病理診断科)
奮ってご参加下さい。
次回スラコンについて
次回、第354回スライドコンファレンス[平成28年11月5日(土)世話人:宮崎県立日南病院 病理診断科 木佐貫 篤 先生]の演題登録、標本締め切りは平成28年9月23日(金)です。
締切は延長しません。
標本は51枚です。
また、次回はコンファレンス半ばで学術講演を予定しています。
演題:「(仮題)小児腫瘍の病理診断」
演者:神奈川県立こども医療センター 臨床研究所 兼 病理診断科
田中 祐吉 先生
託児所のご案内
今回もスライドコンファレンスおよび午前中のティーチングファイル勉強会の時間帯に合わせて託児所を準備いたします。
子育て中の病理医の皆さんにはご利用していただきたいと思います。詳細は以下のとおりです。
委託会社:株式会社 テノ. サポート(0120-8000-29)
(福岡県医師会契約会社/全国ベビーシッター協会正会員)
対象:生後6カ月~12歳の乳幼児、児童
日時:9月10日(土) 10:30−18:00の間を委託
場所(託児室):九州がんセンター 会議室2
(スラコン受付にてご案内いたします)
利用料:無料
当日担当:九州がんセンター 瀧澤克実
【申し込み方法】
下にあります同意書・申込書と連絡票をダウンロードし記入して、メールに添付、あるいはFaxにて、テノ. サポートへ直接申し込んでください。
申し込み先:E-mail:info@teno.co.jp
FAX:092-263-8335
*申し込み締め切り:8月29日(月)18:00まで
託児室に関するご質問・ご連絡先
株式会社 テノサポート(担当:柿元)
TEL : 0120-8000-29, 092-263-3580 (代表)
E-mail:info@teno.co.jp
食事について
院内の1階にコンビニ、カフェおよび2階に食堂があります。
病院周辺の徒歩圏内には食事処が少ないのでご注意ください。
地図
会場までの地図
出入り口は1箇所でバス停前の夜間入り口にあります。
そこから先は会場(2階の講堂)まで掲示でご案内します。
交通アクセス(駐車場関係も含む)
博多ふ頭・博多駅からの場合
天神・大橋からの場合
福岡空港からの場合・西鉄バス外環1番をご利用の場合
※駐車場につきまして
病院の駐車場をご利用ください。
スラコン受付にて駐車券をお持ちいただけたら無料になります。
懇親会のご案内
スライドカンファレンス終了後に博多駅周辺で懇親会を予定しております。多くの方のご参加をお待ちしております。
日時:午後6時半頃から
場所:「かざぐるま」
住所:福岡県福岡市博多区博多駅東1−13−1 1F
博多駅筑紫口から徒歩1分/地下鉄「東6番」出口から徒歩10秒
会費:5000円
申込:九州がんセンター 瀧澤(mail:arakaki@surgpath.med.kyushu-u.ac.jp)に9月2日(金)までに連絡をお願いします。
- 353-01右耳下腺腫瘍69歳 男性下釜達朗ー金城満/製鉄記念八幡病院
摘出術の2ヶ月前から、耳下腺部の腫脹に気づき、摘出となった。摘出時、4.6 x 2.7x 1.8cm、13.4g であった。割面は、灰白色充実性であった。術後、放射線療法が加えられた。3ヶ月後に胸骨部に再発転移が認められ、再度放射線療法が施行された。その後、10年以上経過しているが、転移再発はない。
- 353-02右耳下腺腫瘍82歳 男性赤木真由美-石原明/宮大腫瘍・再生病態 附属病院病理-県立延岡
1年以上前から右耳下部腫瘤を自覚していた。近医受診し、頚部CTで右耳下腺浅葉に3cm大の腫瘤を認めた。細胞診で悪性の可能性を示唆され、右耳下腺腫瘍切除術を施行された。配布標本は腫瘍の最大割面である。
- 353-03耳下腺腫瘤70歳代半ば 女性本下潤一/浜の町病院病理診断科
約1年前より右耳下腺腫瘤を自覚していた。疼痛、顔面神経麻痺はなかった。腫瘤は右耳下腺浅葉に位置し、18mm大で嚢胞成分と充実部を有していた。近医での細胞診はAcinic cell carcinomaであった。当院耳鼻咽喉科で右耳下腺浅葉切除術が行われた。
摘出腫瘤は1.8x1.3cm、被膜を一部に有し、割面は淡褐色調で嚢胞を伴っていた。提出標本は腫瘤の一部です。 - 353-04右耳下腺腫瘍62歳 男性本田由美/熊本大学医学部附属病院 病理診断科(病理部)
初診の約半年前に右耳下部の腫瘤に気付くも放置していたところ、徐々に増大した。前医でのCTおよびMRI検査で右耳下腺内に長径34mmの腫瘤を認めた。耳下腺浅葉の多形腺腫の術前診断にて手術を施行したが、顔面神経が腫瘍に巻き込まれ、腫瘍全摘に至らず終了となり、追加治療目的で本院に紹介となった。配布標本は切除された腫瘍の一部です。
- 353-05左舌下腺腫瘍74歳 女性佐藤公宣/久留米大学病理学講座
【病歴】
Parkinson病のため神経内科で内服加療中。2015年8月頃より左顎下部に腫脹を認めていた。その後も腫脹の改善がみられないため神経内科でCT検査を施行された。CT所見で左顎下部に腫瘍性病変を認めたため耳鼻咽喉科を紹介受診となった。MRI検査では左舌下腺から連続する22×22 mm大の内部に造影効果を伴うcysticな腫瘍性病変を認めた。口腔内からの触診では、口腔底左側〜オトガイ下にかけて約20 mm大の円形腫瘤を触知した。FNAでは、液体成分のみが吸引され、明らかな悪性所見は認められなかった。左舌下腺腫瘍の診断で、左舌下腺腫瘍摘出術を施行した。腫瘍は周囲の被膜に沿って剥離が可能で、周囲との癒着もなく舌下腺と共に摘出された。配布標本は摘出された類円形腫瘍の代表的な切片である。 - 353-06Tumor of the root of tongue52歳 男性高田和樹/九州大学形態機能病理
The patient noticed painless swelling around the throat. Medical examination revealed a 2cm-sized, elevated lesion at his root of tongue. As carcinoma was suspected by biopsy, he underwent a surgery. Lymph node metastasis or distant metastasis was not detected.
- 353-07耳下腺腫瘍40代 女性平木翼/鹿児島大学病理学分野
2 か月前より右耳下腺部に腫瘤を自覚するようになった。前医受診にて右耳下腺腫瘍を指摘され、当院耳鼻咽喉科を受診された。受診時、明らかな顔面神経麻痺は認められなかった。超音波検査にて 28x24x15 mmの辺縁平滑な充実性腫瘤を指摘され、腫瘍摘出術が施行された。肉眼的に、腫瘍割面は境界明瞭で灰白色充実性であった。最大割面より配布標本を作製した。
- 353-08Right nasal cavity47歳 女性次郎丸梨那/九州大学形態機能病理
The patient had noticed right nasal obstruction and nasal bleeding since one month ago. Physician pointed out a mass lesion in the right nasal cavity. The CT and MRI revealed a 5 cm-sized tumor located in nasal meatus with invasion to the ethmoid sinus. After the biopsy which suspected malignancy, resection of right nasal tumor was performed.
- 353-09右顎下腺腫瘍63 女性岡村和彦/福岡歯科大学生体構造学講座病態構造学分野
The patient has presented to our hospital with a chief complaint of swelling and tenderness in the rt. submandibular region. An elastic hard tumor was recognized, and the size was 26 x 19 mm with a centered calcified region by MRI examination. Chronic sclerosing sialadenitis was considered at the time of surgery. The resected tumor revealed yellowish-white color, and was focally involving rt. digastric muscle.
- 353-10Right parotid gland tumor60 男性安武 伸子/九州大学医学研究院形態機能病理
The patient is a 60-year-old male, who presented with a 2-years-history of gradually growing right parotid mass. Radiological examination revealed a solid mass containing a predominant adipose component and multi-cystic component. As lipogenic tumor was suspected, he underwent surgical resection. The tumor was 95x70 mm in size. Cut-surface was yellowish with focal whitish areas and some cystic spaces. Two specimens showing somewhat different histology are distributed as a slide glass (1) or a virtual slide (2).
- 353-11右耳下腺部病変34歳 男性津田陽二郎/産業医科大学第1病理学
約2年前より右耳後部に?瘡様皮疹が出現し、3か月前より同部が腫脹して腫瘤状となり、その後徐々に増大した。当院受診時、病変は9×7×3.5 cm大で弾性硬であり、可動性は不良、エコーでは内部不均一、境界不明瞭であった。また右頸部に多発するリンパ節腫大を認めた。耳下腺穿刺吸引細胞診では、リンパ球と混在して多数の好酸球が認められた。悪性リンパ腫の可能性が否定できず、同部の生検(配布標本)が行われた。なお、血中好酸球数の値は3800/μLであった。
- 353-12左耳下腺病変34歳 女性伏見文良/九州がんセンター病理診断科
5年前より左耳下腺部に腫脹を自覚していた。徐々に増大するため近医を受診した。MRIで左耳下腺に4.0x1.5x1.5cmの嚢胞性病変を指摘され、左耳下腺浅葉部分切除術が施行された。病変の代表切片を配布する。
- 353-13右耳下腺腫瘍50歳代 男性石原 明/県立延岡
10か月前に右耳下部の示指頭大腫瘤を自覚。徐々に増大し圧痛も出現したため4か月前近くの耳鼻咽喉科受診。CTにて中心部壊死をともなう4cm大腫瘤を指摘され、耳下腺腫瘍として当院紹介受診。エコーでは嚢胞性、一部充実性で境界明瞭だが可動性不良な腫瘤あり、吸引細胞診(淡黄色透明漿液)にて±判定。なお喫煙歴あり、顔面神経麻痺およびリンパ節腫大なし、既往に特記事項なし。診断確定目的に右耳下腺浅葉(一部深葉、皮膚発赤部を含む)切除術施行。腫瘍は外耳道下壁軟骨および乳様突起と癒着、顔面神経温存術式にて分割切除された。腫瘍は重量25g、割面に角質嚢胞を有し、周囲は比較的境界明瞭である。配布標本は最大割面の一部である。
- 353-14中咽頭腫瘍50才代 男性前川和也/宮崎大学医学部病理学講座(構造機能病態学分野)
飲酒歴(ビール350ml、焼酎1合/日)があり、喫煙歴は無い。1か月前、咽頭の違和感を主訴に受診し、左前口蓋弓付近の腫瘍を指摘され、中咽頭腫瘍の診断で腫瘍切除術及び頸部リンパ節郭清術が施行された。腫瘍は1.5x1.0cm大で、粘膜面は顆粒状を呈し、割面は白色調で周囲との境界は不明瞭であった。標本は、腫瘍の最大割面である。
- 353-15左眉部皮下腫瘍81歳 男性渡辺次郎/産業医大2病理
2ヶ月前より左眉付近に5mm大のドーム状の隆起した皮下腫瘤に気づく。放置したところわずかに増大し、さらにその外側にも同様の腫瘤が出現する。改善しないため近医皮膚科受診したのち紹介入院となる。皮膚生検施行した。
- 353-16左頚部腫瘍73 女性川崎桂輔-加留部謙之輔/琉球大学
20xx年3月に左頚部腫脹を家族に指摘され、当院耳鼻咽喉科を受診した。左頚部に弾性硬な腫瘤を触知し、造影CT、MRIで同部位に嚢胞性腫瘤を認めた。PETでは腫瘤中心部で低吸収域を認め、腫瘤辺縁にFDGの高集積を認めた。FNAでは異型上皮細胞を認め、癌のリンパ節転移が疑われたが、原発巣同定には至らなかった。原発不明癌頚部リンパ節転移の臨床診断で、同年6月、左頚部腫瘤摘出術を施行した。
- 353-17歯肉腫瘍80代 男性島尾義也/県立宮崎病院 病理診断科
1年以上前から右上臼歯部歯肉の腫脹を自覚していた。2ヶ月前から同部腫脹の増悪と疼痛を認めたために当院歯科口腔外科を紹介受診された。腫瘤は約3?大で表面に潰瘍を伴っており、X線撮影では上顎の欠損も認められた。腫瘤の生検が行われた。