第394回九州・沖縄スライドコンファレンス抄録
- 福岡和白病院 病理診断科 中野 龍治
- 福岡和白病院 病理診断科 松山 篤二
演題募集について
パソコンによるプレゼンテーションについて
・発表スライドは、PowerPoint (Windows)でご準備ください
・発表スライドには演題番号、演者、作成したOSとPowerPointのバージョンを明記の上、USBメモリーやCD-R等に入れて郵送いただくか、データ便等のファイル送信サービスを使ってお送りください
郵送された使用メディアは当日、会場受付で返却いたします
<郵送先> 〒811-0213 福岡市東区和白丘2丁目2-75 福岡和白病院病理診断科
担当: 松山篤二
E-mail: amatsu@f-wajirohp.jp
プレゼンテーション受付締切:2023年7月3日(月)17時00分
診断投票宛先
事務局が準備した回答フォームを用いたWeb投票
締切日 7月4日(火)朝9時
※世話人へのFAXやメールによる投票は行いませんのでご注意ください
※病理専門医の一人一票になっています
お知らせ
お知らせ
■当日は学術講演が合わせて開催されます
学術講演演題:「胎盤病理の見方」
演者:宮崎大学医学部附属病院 病理診断科・病理部 部長 佐藤 勇一郎 先生
座長:
■当日は第96回九州病理集談会が合わせて開催されます
第96回九州病理集談会の剖検症例に関する演題も同時募集いたします
■当日は顕微鏡を1台準備いたします
■会場周辺地図・交通アクセス
令和健康科学大学へのアクセス:https://www.rhs-u.ac.jp/campus/access/
こちらの令和健康科学大学のHPで地図、アクセス方法、時刻表の詳細がご覧いただけます
■駐車場のご案内
令和健康科学大学に隣接している福岡和白病院の立体駐車場(和白丘パーキング)をご利用ください。駐車券を会場受付にご提示いただければ無料券をお渡しします。
福岡和白病院のアクセス詳細:https://www.f-wajirohp.jp/access
(最後の地図1を参照)
■昼食のご案内
会場周辺には徒歩圏内に飲食店が数件ございます。
■懇親会について
スラコン終了後に懇親会を準備しています。多くの先生方のご参加をお待ちしています。
場所:サルヴァトーレ・クオモ市場
住所:福岡市博多区博多駅中央街4-4 博多グリーンホテル1号館1F
(博多駅筑紫口より徒歩1分です)
電話: 092-433-6465
時間:19時〜21時
会費:7,500円
懇親会申込締切:2023年6月24日(土)
担当:松山篤二
E-mail:amatsu@f-wajirohp.jp
■託児所について
スライドコンファレンスの時間帯に合わせて託児所を準備いたします。
子育て中の病理医の皆さんは是非ご利用ください。詳細は以下のとおりです。
委託会社:株式会社 テノ. コーポレーション(0120-8000-29)
(福岡県医師会契約会社/全国ベビーシッター協会正会員)
対象:生後6カ月〜12歳の乳幼児、児童
日時:7月8日(土) 13:00−18:00の間を委託
場所:会場(メインホール)隣接の託児スペース
利用料:無料
【申し込み方法】
5月30日の事務局からのメール添付で同意書・申込書、連絡票、賠償保険加入証明書を配布しました。同意書・申込書と連絡票に記入のうえ、メールに添付、あるいはFaxにて、テノ. コーポレーションへ直接申し込んでください。
申し込み先:E-mail: info@teno-corporation.co.jp
FAX:092-263-8335
*申し込み締め切り:6月30日(金)18:00まで
託児室に関するご質問・ご連絡先
株式会社 テノ. コーポレーション(担当:前田)
TEL : 0120-8000-29, 092-263-3580
E-mail: maeda@teno.co.jp
■次回スラコンのお知らせ
第395回 2023年9月9日(土)13:00~
熊本大学大学院 生命科学研究部 細胞病理学分野 教授 菰原 義弘 先生
熊本大学病院 病理診断科 教授 三上 芳喜 先生
※合同カンファレンス リンパ・網内系
臨床コメンテーター:九州大学大学院 病態修復内科学 准教授 加藤 光次 先生
病理コメンテーター:久留米大学 医学部 病理学講座 教授 大島 孝一 先生
地図
地図1
■駐車場のご案内(和白丘パーキングをご利用ください。)
- 394-01皮膚病変(バーチャル)67歳男性片山栞/福岡大学
2年前に再発性多発軟骨炎、1年前に骨髄異形成症候群と診断され、プレドニゾロン10mg/dayとアザチオプリン50mg/dayを内服中。受診3日前から浸潤と圧痛を伴う紅斑が四肢に出現した。結節性紅斑の臨床診断で、左前腕の紅斑より生検された。
- 394-02皮膚(バーチャル)80歳代女性平木 由佳/飯塚病院病理科
心房細動、僧帽弁閉鎖不全、三尖弁閉鎖不全、慢性心不全、ペースメーカー留置後、慢性腎臓病の既往のある80歳代の女性。土壌いじりや外傷歴なし。
半年前に左手、上腕に発赤のある皮疹を認め、帯状疱疹が疑われた。その後、左肘の潰瘍や水疱を伴う皮疹が出現し、3ヶ月前に前医受診。抗BP抗体180陰性であったが、類天疱瘡が疑われプレドニン内服(10mg/日)内服開始となるも、症状改善せず、当院皮膚科紹介になった。
当初、左上肢のみにみられた病変は約1ヶ月間で下肢にも拡大し、そのうち左足背潰瘍からの生検標本を供覧しています。
- 394-03肺腫瘍(バーチャル)72男性名和田 彩/産業医科大学第1病理学
10年前に近医にて非結核性抗酸菌症を指摘され、1年半抗菌薬治療を施行され改善、以後、半年毎に画像での経過観察を行われていた。5年前に左舌区に5mm大の結節影が出現し、今回のCTにて10mm大と径の増大が認められたため、精査加療目的に当院に紹介され、胸腔鏡下左上葉切除が施行された。肉眼所見では11mm大の境界明瞭な黄色調充実性腫瘤であった。配布標本は病変部全体である。
- 394-04胃十二指腸境界病変40歳男性黒木麻由/宮崎大学医学部病理学講座 構造機能病態学分野
職場健診で便潜血陽性を指摘され、精査目的に近医を受診。上部消化管内視鏡にて胃前庭部に粘膜下腫瘤を認め、腹腔鏡補助下幽門側切除術が行われた。腫瘤は3x3x2cm、割面は黄白色で境界は不明瞭であった。
- 394-05Anal tumor64歳男性中島京/九州大学病院形態機能病理学
A 64-year-old man underwent surgery for anal fistula at another hospital. 10 days later, he underwent reexcision due to enlargement of the anal mass. Following that, persistent bleeding and re-growth of the mass appeared, and a CT scan showed an expansile 11cm-sized mass in the right anterior rectum. The presented specimen is a spontaneously prolapsed anal tumor.
- 394-06腸間膜腫瘤70歳台男性前田佐知子-甲斐敬太/佐賀大学病因病態科学-病理診断科
肺腺癌(10年前に切除)の術後フォローで撮像されたCTで、回盲部に腫瘤を指摘された。精査の結果、回盲部の腸間膜に約4cm大、S状結腸の腸間膜に約2cm大の腫瘤性病変が認められ、悪性リンパ腫、多発GIST、肺腺癌の転移などが臨床的に鑑別に挙がった。回盲部切除およびS状結腸部分切除が行われ、2病変とも切除された。配布標本は回盲部切除検体の代表的切片です。また、廓清リンパ節の標本をバーチャルスライド供覧用に提示します。
- 394-07左乳腺病変69女性林 透/さがら病院宮崎
検診で要精査とされたため当院を受診。Mammographyで右area CAに小腫瘤性病変の存在が示唆され (Category 3)、左は異常なしとされた。USでは左area CDにも局在病変の存在が考えられ乳腺症が推定された。両側の穿刺細胞診で左は良性とされたが右はindeterminate と判定されたためCNBを施行。Adequate indeterminate, flat atypia suspected と診断。dynamic MRIを施行したところ両側とも硬化性腺症あるいは同病変内へのDCIS進展 と診断された(BI-RADS Category 4)。両側病変の開創生検がなされ、左右ともlow grade DCIS, flat type と診断。断端陽性のため右は追加切除。左は乳房切除術がなされた。提出標本は左乳腺である。肉眼的に腫瘤性病変はみられなかった。
- 394-08左乳腺腫瘍(バーチャル)60歳代女性古賀 裕/九州がんセンター 病理診断科
半年前に気づいた左乳房のしこりを主訴に、前医を受診した。左乳房B領域に腫瘤を触知し、MMGやUSでは2.8cmの形状不整な腫瘤であり悪性が疑われた。針生検施行後に当院へ紹介受診となった。左乳房全切除術とセンチネルリンパ節生検術が施行された。腫瘍割面の肉眼所見は境界明瞭な黄色調の腫瘤であった。
- 394-09子宮体部腫瘍40代女性中園裕一/別府医療センター
2妊2産の東南アジア女性。過多月経を伴う子宮体部腫瘤のため当院紹介となった。画像検査では子宮体部前壁に8cm大の筋腫様腫瘤を認められた。半年程、内服薬等で保存的に経過がみられていたが、病変のサイズや症状が変わらなかったため、腹腔鏡下単純子宮全摘術+両側卵管摘出術が施行された。
- 394-10卵巣腫瘍52歳女性田中一仁/熊本大学病院 病理診断科
患者は52歳の女性で0妊0産。右卵巣内膜症嚢胞、子宮筋腫、子宮頸管ポリープの切除歴がある。2ヶ月前から下腹部膨満感を自覚し, 不正性器出血がみられるようになったために近医を受診したところ、経膣超音波検査で子宮背側に径15 cm大の内部構造が複雑な充実成分と嚢胞成分を有する腫瘤が認められ,MRIでは内膜症性嚢胞を背景とする卵巣癌が示唆された。そのため,両側卵管卵巣摘出術および単純子宮全摘出術,大網切除術,骨盤リンパ節郭清が施行された。左卵巣腫瘍の代表的割面の標本を供覧する。
- 394-11胎盤病変20代女性霧島茉莉/鹿児島大学病理学分野
7妊3産。下腹部痛で救急受診し、妊娠反応陽性で、妊娠25週6日相当と判断された。胎児心拍は確認できず、陣痛発来しており、経膣分娩となった。羊水は混濁し、胎盤は用手的に剥離されたが、もろく、崩れた状態で提出された(胎盤重量420g)。梅毒治療歴があり、梅毒STS検査(RPR法)およびTP抗体いずれも高値で、梅毒再感染が疑われた。死産児は751gの女児で、表皮剥離、肝脾腫、胸腹水貯留を認めた。胎盤の代表切片を配布します。
- 394-12リンパ節病変(バーチャル) 30代男性稲葉 優奈/産業医科大学第1病理学
2年前から咽頭の違和感や嚥下痛を自覚し、近医で内服加療されたが改善せず、1年半前に当院耳鼻咽喉科を受診。扁桃や頸部・腋窩・鼠径リンパ節の腫脹や発熱、体重減少、sIL-2R高値を認め、右側オトガイリンパ節生検を施行され、stage ⅢB期の古典的ホジキンリンパ腫と診断された。化学療法が施行されたが、咽頭痛が悪化し、扁桃摘出術を検討されたところ、術前検査でHIV感染が判明した。HIV感染症の治療が優先され、化学療法を中止し半年前からART療法が開始された。約半月前に全身CT検査で右鼠径リンパ節が増大を認め、悪性リンパ腫の再燃を疑われ、リンパ節摘出生検が施行された。なお、経過中に皮膚症状の指摘はなかった。配布標本は摘出された右鼠径リンパ節です。
- 394-13蝶形骨腫瘍5男性木脇拓道/宮崎大学腫瘍・再生病態学
2 年前に前頭骨陥没骨折の既往がある患者.右眼を打撲した際に撮影された CT で,偶発的に右眼窩尖部の腫瘤性病変を指摘された.画像上,病変は右蝶形骨から中頭蓋窩に広がる 25 mm 大の腫瘤で,蝶形骨の骨融解を伴っており,脳実質との連続性は明らかではなかった.この病変に対し,開頭腫瘍切除術が行われた.配布標本は piece-by-piece に切除された腫瘍本体である.