第406回九州・沖縄スライドコンファレンス抄録
※招待状URLは、後日、メールにてお送りします。
- 琉球大学病院 病理部・病理診断科 和田 直樹 教授
- 琉球大学病院 病理部・病理診断科 金城 貴夫 教授
- 琉球大学病院 病理部・病理診断科 川上 史 教授
演題募集について
発表方法
Web発表
診断投票方法
事務局が準備した回答フォームを用いたWeb投票
締切日 7月8日(火)朝10時
※世話人へのFAXやメール投票は行いませんのでご注意ください
※病理専門医の一人一票になっています
お知らせ
■第98回九州病理集談会も同時開催されます。
■共催セミナー(リアルタイムのオンライン配信)も同時開催される予定です。
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社共催
演者: 川上史先生(琉球大学医学部医学研究科 細胞病理学講座 教授)
演題:「婦人科がんの診断と治療 最新アップデート」
座長: 大石善丈先生(株式会社麻生飯塚病院 病理科 部長)
こちらへのご参加もどうぞよろしくお願いいたします。
■次回スライドコンファレンス開催のお知らせ
第407回 スライドコンファレンス 2025年9月20日 13:00~ 現地開催
世話人:佐賀大学医学部 病因病態科学講座 診断病理学分野 加藤 省一 教授
佐賀大学医学部 病因病態科学講座 探索病理学分野 青木 茂久 教授
※合同カンファレンス「婦人科」
臨床コメンテーター: 佐賀大学医学部 産科婦人科学教室 准教授 奥川 馨 先生
病理コメンテーター: 熊本大学病院 病理診断科 教授 三上 芳喜 先生
- 406-01肺病変(バーチャル)58歳男性貝森 崚/大分大学診断病理学講座
飲酒・喫煙習慣あり(詳細不明)。うつ病に対してエチゾラムを内服中。
某日、自殺目的にメタノールを摂取して意識不明となり、鎮静・気管挿管下で加療が行われた。しかし入院から約40日後に誤嚥性肺炎による右膿胸で死亡した。解剖が行われた際、左肺に偶発的に約4mm大の小結節状病変が認められた。固定前は概ね肺と同様の色調であったが、ホルマリン固定後の割面では淡黄色~黄白色調であり、魚卵状に集簇していた。病変の最大割面を提示しますが、小さいためバーチャルスライドにて供覧します。 - 406-02肺腫瘍70代女性中西芳之-阿部千恵/九州大学形態機能病理学-福岡東医療センター
A 78-year-old woman presented with a persistent cough following COVID-19 infection. Chest CT revealed a 15-mm nodule in the left lower lobe, and a PET-CT demonstrated abnormal FDG uptake at the same site (SUVmax 3.6). As the possibility of malignancy could not be denied, a diagnostic and therapeutic left S6 segmentectomy with lymph node dissection was performed. The resected tumor was a well-demarcated white nodule, and histopathological examination revealed metastasis of the tumor cells to the #11 lymph node.
We present its representative H&E slide. - 406-03肺腫瘍86歳女性増田正憲/佐賀県医療センター好生館
およそ15年前より顕微鏡的多発血管炎にて当院でフォローされていた。定期フォローの胸部レントゲン写真にて右肺野に腫瘤影が指摘され、CTにて右下葉原発性肺癌が疑われ、精査が行われた。腫瘍は精査中も増大傾向であり、細胞診で扁平上皮癌と診断されたため、右肺下葉切除術が行われた。腫瘍は肺実質から気管支内に大きく広がり、内腔を進展する境界明瞭な光沢のある白色結節性病変であった。配布した標本は腫瘍の代表的な割面2か所です。
- 406-04肺腫瘍60代女性橋口真理子/佐賀大学病因病態科学講座
既往歴に特記事項なし。手術の約2カ月前より咳嗽と血痰がみられ、近医を受診。左肺腫瘤陰影を指摘され、当院紹介され受診となった。当院のCT検査では、左肺下葉S9近位部に、長径約3㎝程度で、気管支内腔に突出するような比較的境界明瞭な充実性腫瘤を認めた。画像上、他臓器に病変は認めなかった。左肺下葉切除が行われた。割面で、腫瘍は白色調の充実性腫瘍であった。配布標本は腫瘍の最大割面の標本です。
- 406-05肺腫瘍70代男性田崎貴嗣/鹿児島大学病理学分野
7年前に前立腺癌術後、4年前に生化学的再発に対しホルモン療法と放射線治療が行われた。経過観察中のCT検査で、右肺S6末梢に10 mmの充実性結節を認めた。喫煙歴は15本/日×50年。血液検査でPSA 0.07 ng/mLと再発基準値以下、CYFRA 2.9 ng/mL (基準値 2.8以下)が軽度上昇, CEA 2.2 ng/mL, ProGRP 68.2 pg/mLは基準値内であった。原発性肺癌(cT1aN0M0)を疑われ、右肺S6区域切除が行われた。
- 406-06十二指腸腫瘍(バーチャル)60代後半男性大倉航平/くまもと森都総合病院/熊本大学病院 病理診断科
血痰を主訴に受診し、上部消化管内視鏡検査にて十二指腸腫瘤が指摘された。下十二指腸角の 24×20 mm の 0-I+IIc 病変(あるいは陥凹を伴う粘膜下腫瘍様隆起性病変)に対して、腹腔鏡・内視鏡合同手術(D-LECS、EMR)が施行された。
- 406-07上行〜横行結腸病変(バーチャル)85歳女性照屋響之右/中頭病院
特記の家族・手術歴無く、降圧薬・高脂血症薬・漢方薬を長期内服している患者です。繰り返す便秘と腹部症状により頻回の受診歴あり、三回目の受診で入院検査となりました。CTにて腸管壁肥厚と血管の石灰化が認められ、その後のCFにて盲腸〜横行結腸に腸管壁の浮腫状肥厚と青銅色の色調変化あり、生検が施行されました。その後、腸閉塞症状繰り返されたため手術適応となり、腹腔鏡下拡大結腸右半切除術が施行されています。
- 406-08頭頂部皮膚腫瘍12歳女性梅北 佳子-佐藤 勇一郎/宮崎大学病理学講座腫瘍形態病態学-宮崎大学病理学講座腫瘍形態病態学
4-5年前より頭頂部の腫瘤を自覚していた。2年前から表面に突出するようになり、当院皮膚科受診。術前診断は脂肪腫疑いで切除術施行。病変は約1cm大で、比較的境界明瞭であった。
- 406-09左前腕皮膚腫瘍(バーチャル)70代女性松田亜依/福岡大学医学部病理学講座
約1年前から左前腕に軽度圧痛を伴う紅色結節が出現した。徐々に拡大傾向であったため当科を受診。皮膚線維腫の臨床診断で局所麻酔下に単純切除した。