第338回九州・沖縄スライドコンファレンス抄録
- 長崎大学大学院 探索病理学 下川 功 教授
- 長崎大学大学院 腫瘍・診断病理学(原研病理),/生体材料保存室(原研試料室), 中島 正洋 教授
- 長崎大学大学院 病態病理学 福岡 順也 教授
演題募集について
パソコンによるプレゼンテーションについて
今回は、パソコンによるプレゼンテーションです。PowerPoint (Windows)にて準備下さい。発表データーは演題番号、演者、作成したOSとPowerPointのバージョンを明記の上、CD-RまたはUSBメモリーにて郵送下さい。
<メディアの送付先>
〒852-8523
長崎市坂本1丁目12‐4
長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 探索病理 林 洋子
TEL: 095-819-7050
FAX: 095-819-7052
E-mail: hayashih@nagasaki-u.ac.jp
プレゼンテーション受付締切:平成26年3月13日(木)17時00分
診断投票宛先
投票用紙の受付をFAX及び電子メールで受付ています。但し、当日の受付は致しません。
長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 探索病理
担当:河田 卓也
FAX:095-819-7052
E-mail:bb55313010@cc.nagasaki-u.ac.jp
受付締め切り:平成26年3月13日(木)17時00分
お知らせ
お知らせ
次回、第339回スライドコンファレンス[平成26年5月10日(土)世話人:九州大学]の演題登録、標本の締め切りは平成26年3月14日(金)です。締め切りは延長いたしません。標本は51枚です。参加費は500円です。同時に 世話人会、九州沖縄支部総会が開催されます。
参加費500円
託児所
・託児所を準備いたします。ぜひご利用ください。
委託先:Kinder Field
担当: 園長;西原、事務;緒方
TEL: 095-843-6118
FAX: 095-843-6183
対象: 1歳頃〜小学低学年まで
日時: 3月15日 10:00〜17:00の間を委託
[申し込み方法]
3月7日までにKinder Fieldに直接お電話でお申し込み下さい。
(「スラコンで」とお申し込みください。)
病理側担当:田原 利恵子(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 探索病理)
TEL: 095-819-7050
FAX: 095-819-7052
E-mail: taharar@nagasaki-u.ac.jp
地図
長崎大学 交通アクセス
・JR
長崎本線「浦上駅」下車、路面電車利用または徒歩(約15分)
・バス
「下大橋(しもおおはし)行き長崎バス8番系統(医学部経由)に乗車、「医学部前」下車(約12分)
・路面電車
「長崎駅前」から「赤迫(あかさこ)」行きに乗車、「浜口町(はまぐちまち)」下車(徒歩約10分)、料金120円
・航空機
長崎空港(大村市)より浦上経由または住吉経由長崎方面行きバスに乗車、「浦上駅前(うらかみえきまえ)」下車(約55分・料金800円)、徒歩約15分
・自動車の方
長崎自動車道多良見ICから長崎バイパスへ。昭和町出口、ケンタッキーより左折。道なりに直進し、さらに浦上天主堂前十字路を直進すると左手にあります。
・駐車場は医学部構内駐車場をご利用ください。駐車料金は無料です。
懇親会 案内
場所:宝来軒別館
〒852-8117
長崎県長崎市平野町5番23号(原爆資料館そば)
スラコン会場より徒歩5分です。
時間:17:30〜
会費:6000円
参加申込み締め切り: 3月8日(土)17:00
参加受付:林 洋子 (長崎大学 探索病理)
E-mail:hayashih@nagasaki-u.ac.jp
TEL: 095-819-7050
FAX: 095-819-7052
- 338-01左耳垂皮膚病変40歳代 男性三浦史郎/長崎大学 原研病理
以前より左耳垂の腫瘤を自覚していた。1ヶ月前ほどより、徐々に腫瘤の増大を認め、皮膚科を受診。10mm大のドーム状の隆起する皮下腫瘤で、柔らかく、可動性良好。感染兆候なし。粉瘤の診断にて、一部皮膚をつけて核出された。配布標本は2分割されたものである。
- 338-02Tumor of the nasal cavity to nasopharynx バーチャル37 女性野崎優衣-本下潤一/九州大学-浜の町病院
The patient had pain in the nose for several years. The reddish nodule in the right nasal cavity was pointed out. The tumor existed from the posterior end of nasal septum to superior wall of nasopharynx. Its surface was smooth and showed no bleeding. Endoscopic excisional biopsy was performed.
- 338-03唾液腺腫瘍72 男性鍋島篤典/産業医科大学第二病理学教室
口腔底に34x16mm大の硬く触れる可動性良好な腫瘤を認め、精査目的に穿刺吸引細胞疹が施行された。細胞診所見としては少数の炎症細胞を混じた粘液腫様の間質を背景に、細顆粒状から濃染性を示すクロマチンを有する裸核状小型異型細胞が、軽度の重積性を呈する結合性の強い集塊として出現し、しばしばライトグリーン好性の硝子球を伴っていた。細胞集団辺縁を取り巻くようなほぼ単一の基底細胞様細胞が見られ、一部に扁平上皮への分化を窺わせる細胞も出現しており、多形腺腫ないし基底細胞腺腫が鑑別診断に挙げられた。腺様嚢胞癌等も完全には否定できず、摘出術が施行された。提出標本は腫瘍最大割面の一つ。
- 338-04頸部皮下腫瘤71歳 男性野口紘嗣/産業医科大学第1-2病理
大酒家の男性で、12年前に頸部から後頭部、肩甲骨周囲、上腕にかけて左右対称性の皮下腫瘤の拡大を指摘されていた。徐々に皮下腫瘤が増大し、気道閉塞による呼吸苦を認めたため、救急搬送された。気管切開の際に、頸部の腫瘤を摘出された。アルコール依存症があり、糖尿病は認めていない。
配布標本は外科的に切除された頸部腫瘤の一部である。
- 338-05肺腫瘤 バーチャル60歳代 女性内藤嘉紀-西田直代/久留米大学医学部病理学講座-聖マリア病院病理科
生活習慣病に対しての通院加療中の症例。胸部XpおよびCTにて右肺に15mm大の腫瘤性病変が指摘され、VATS右肺腫瘤摘出施行となった。肺内および肺門・縦隔リンパ節に有意な所見は認めなかった。
標本は、術中迅速標本(標本1)とホルマリン固定後組織標本(標本2)である。標本には病変全体が含まれている。
- 338-06胃腫瘍50代 女性渡辺次郎/公立八女総合病院
増大傾向の胃粘膜下腫瘍。内視鏡で中心部の潰瘍形成を認め、同部位より生検施行。その結果、胃部分切除が行われた。最大割面44x28mmのやや黄色調の腫瘤であった。お送りしたのは潰瘍に面した切片である。
- 338-07十二指腸乳頭部腫瘍50歳代 男性河田 卓也-岩崎 啓介/長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 探索病理-佐世保市立総合病院 病理診断科
逆流性食道炎の経過観察のため行われた上部消化管内視鏡検査で、十二指腸乳頭部の亜茎性腫瘤性病変を指摘された。腫瘤は20×19mm大で、表面は正常粘膜覆われていた。超音波内視鏡検査では、粘膜下にVater乳頭に接する境界明瞭な低エコー腫瘤を認めた。総胆管および主膵管の狭窄・拡張は認めず、腫瘤との連続性は見られなかった。確定診断のために、内視鏡的乳頭切除術が行われた。
- 338-08肝腫瘍77歳 女性?尾多喜浩/済生会熊本病院病理
C型慢性肝炎の既往があり,一昨年前にS8の肝細胞癌に対して肝動脈化学塞栓術(TACE)が施行された.その後,2回再発を繰り返し,TACEと経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)が施行された.半年ほど再発はなかったが,S8のRFA施行部位に6cm大の新規病変が出現した.病変は1ヵ月で2cm大きくなり,門脈前区域枝に腫瘍塞栓を認めた.肝拡大右葉切除術が施行された.なお,AFPは4,287ng/mLであった.腫瘍は8×6cm大,内部に出血・壊死を認めた.腫瘍の一部を配布した.
- 338-09肝腫瘍24歳 女性田崎 貴嗣/鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 分子細胞病理学
数日前より腹痛を自覚し、徐々に増悪傾向にあった。38℃台の発熱を認め、近医を受診したところ、造影CT検査で、肝外側区から内側区にかけて存在する8×7cmの腫瘤性病変を認め、肝細胞癌と診断された。内部に出血が疑われたため、肝動脈塞栓術が施行され、翌日に肝拡大左葉切除術が行われた。ピルの内服歴あり。HBs抗原、HCV抗体は陰性。現在術後6か月で、再発・転移はない。
- 338-10腹腔内腫瘍69歳 男性西田陽登/大分大学医学部 診断病理学講座
約3か月前から全身倦怠感が生じ,約1週間前から腹部膨満を認めた。腹部CT検査にて腹腔内に無数の結節性病変と腹水貯留が認められ,結核性腹膜炎や悪性リンパ腫等が疑われた。精査のため腹腔鏡下生検が施行された。配布した標本は大網から採取された生検標本です。
- 338-11膀胱腫瘍 バーチャル79歳 男性井上律郎-林博之/福岡大学医学部病理学講座
1か月前より頻尿、夜間失禁を認めたため近医泌尿器科を受診した。膀胱鏡で、右尿管から右側壁、後壁に隆起した病変を認めた。CTでは膀胱右側に広範囲の壁肥厚を認めた。標本は経尿道的膀胱腫瘍切除の検体です。
- 338-12副腎腫瘍70代 女性盛口清香/宮崎大学医学部附属病院病理診断科
腰部脊柱管狭窄症にて加療中に施行された腹部CTで、左副腎に3.5x3.3cmの腫瘍を指摘された。血中アドレナリン0.32ng/ml(基準値<0.1),尿中メタネフリン1.98mg/l(基準値0.04-0.19)と高値であり、褐色細胞腫の診断にて摘出術が施行された。腫瘍は左腎静脈に浸潤しており、剥離不可能であったため、左腎合併切除となった。なお、以前より軽度の高血圧があったものの、術前に動悸や頭痛などの症状や発作性高血圧は認めていない。
- 338-13右卵巣腫瘍65歳 女性柴瑛介/産業医科大学 第1病理
G3P3、閉経53歳。
約半年前より腹部膨満感、帯下の増加を自覚していた。一ヶ月前より左側腹部痛を認め、近医で右巨大卵巣腫瘍、子宮内膜肥厚を指摘され、当院を紹介受診した。子宮体癌および右卵巣腫瘍の診断で子宮全摘術および両側卵巣摘出術が施行された。右卵巣腫瘍は14x14x10 cm、重量1000 g、単房性の嚢胞性腫瘍で粘稠な内容液を含んでいた。配布標本は?胞壁の代表的切片(最厚部)である(黒点が内腔側)。尚、子宮の腫瘍は Endometrioid adenocarcinoma, G1であった。
- 338-14小脳腫瘍 バーチャル60歳代 男性林 洋子/長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 探索病理
4年前に左小脳腫瘍を指摘され、経過観察されていた。今回神経脱落症状は認めないものの画像上、腫瘍の増大が認められた。頭部CTでは、後頭蓋窩左側に脂肪を含む約3cm大の腫瘤が認められ、造影MRIではごく軽度の増強効果が認められた。後頭下開頭腫瘍摘出術が施行された。術中所見では腫瘍と周囲正常小脳との境界は不鮮明であった。