第341回九州・沖縄スライドコンファレンス抄録
- 福岡赤十字病院 病理診断科 中島 豊 部長
- 九州中央病院 病理診断科 峰 真理 部長
演題募集について
パソコンによるプレゼンテーションについて
今回は、パソコンによるプレゼンテーションです。PowerPoint (Windows)にて準備下さい。発表データーは演題番号、演者、作成したOSとPowerPointのバージョンを明記の上、CD-RまたはUSBメモリーにて郵送下さい。
★プレゼンテーション郵送先
〒815-8555
福岡市南区大楠3丁目1-1
福岡赤十字病院 病理診断科 中島 豊
E-mail:y-nakashima@fukuoka-med.jrc.or.jp
プレゼンテーション受付締切:平成26年9月4日(木)17時00分
診断投票宛先
投票用紙の受付を電子メールのみ(FAXはなし)で受付ています。但し、当日の受付は致しません。
〒815-8555
福岡市南区大楠3丁目1-1
福岡赤十字病院 病理診断科
担当:西山 憲一
E-mail:kennishi@fukuoka-med.jrc.or.jp
診断投票受付締切:平成26年9月4日(木)17時00分
お知らせ
お知らせ
次回、第342回スライドコンファレンス[平成26年11月15日(土)世話人:中津市民病院]の演題登録、標本の締め切りは平成26年9月5日(金)です。締め切りは延長いたしません。標本は51枚です。
次回はコンファレンス半ばで学術講演を予定しています。
演題:一般病理医に役立つ腎炎の病理(仮題)
演者:長崎市立成人病センター 病理検査科 田口 尚 先生
合同カンファレンスについて
今回は産婦人科との合同カンファレンスです。
主題:婦人科疾患
臨床コメンテーター:産業医科大学参加婦人科学講座 蜂須賀 徹 教授
病理コメンテーター:熊本大学医学部付属病院 病理部 三上 芳喜 教授
奮ってご参加ください。
託児所につきまして
今回もスライドコンファレンスの時間帯に合わせて託児所を準備いたします。子育て中の病理医の皆さんにはご利用していただきたいと思います。詳細は以下のとおりです。
委託会社:株式会社 テノ. コーポレーション(0120-8000-29)
(福岡県医師会契約会社/全国ベビーシッター協会正会員)
対象:生後6カ月〜12歳の乳幼児、児童
日時:9月6日(土曜日) 13:00〜17:00の間を委託
場所(託児室): スラコン受付にてご案内いたします。
利用料:無料
当日担当:西山憲一
【申し込み方法】
下にあります同意書・申込書と連絡票をダウンロードし記入して、メールに添付、あるいはFaxにて、テノ. コーポレーションへ直接申し込んでください。
申し込み先:
E-mail:info@teno.co.jp FAX:092-263-8335
*申し込み締め切り:8月29日金曜日、15:00まで。
(病気などによる変更(キャンセルなど)は前日まで可能)
【申込書等ダウンロード】
同意書/申込書/連絡票(Word)、賠償保険加入証明書(PDF)
託児室に関するご質問・ご連絡先:
株式会社 テノ. コーポレーション(担当:吉武)
TEL : 0120-8000-29, 092-263-8040 (代表)
E-mail:info@teno.co.jp
参加費 500円
★当日は、コンサルテーション等にもご活用できますよう、ディスカッション顕微鏡も準備いたします。
地図
福岡赤十字病院 交通アクセス
駐車場:
充分ございます。駐車券をスラコン受付まで持参ください。無料券を配布いたします。
タクシー:
天神三越より 約10分
博多駅より 約10分
福岡空港より 約25分
西鉄電車:
西鉄天神大牟田線・高宮駅または平尾駅より徒歩約10分。
西鉄バス:
博多駅より 64、65、66、67番系統 約25分
天神より 61、W、151、152、161番系統 約15分
西鉄大橋駅より W1、W2、W3、W4系統 約10分
*日赤前バス停にて下車、徒歩約1分。
フロアマップ
★スラコン当日は、本館正面玄関ならびにアネックス棟出入口は閉鎖しています。本館横の救急センター入口(休日夜間通用口)よりお入りください。
懇親会のご案内
★スライドコンファレンス終了後に、懇親会を予定しております。
★沢山の方の御参加をお待ちしております。
場所:博多都ホテル12階スカイルーム
http://www.miyakohotels.ne.jp/hakata/
住所:〒812-0013
福岡市博多区博多駅東2-1-1(博多駅より徒歩1分です)
時間:18:00〜21:00
会費:4000円
申込締切:平成26年9月1日(月曜日)17:00です。
宴会担当:西山憲一までご連絡ください。
E-mail:kennishi@fukuoka-med.jrc.or.jp
TEL:092-521-1211
- 341-01子宮頚部病変(バーチャル) 30歳 女性佐藤勇一郎/宮崎大学病理診断科 病理部
1経妊1経産。第2子妊娠中に細胞診でHSIL、生検でCIN3とAISを指摘され、当院紹介入院。コルポスコピーでは全周性の白色病変を認めた。妊娠15週でLEEP施行された。妊娠38週で出産後、細胞診でHSIL、LEEP標本にて病変の残存が疑われたため、6か月後に単純子宮摘出術施行。今回送付標本(バーチャル)はLEEP切除標本。
- 341-02子宮頸管ポリープ18歳 女性渡辺次郎/公立八女総合病院 病理診断科
ポリープは子宮口より下垂する2 cm大の病変で、白色で表面はやや不整であった。切除を行い「腺筋腫」と診断された(標本?)。一年後にまた2.5 cm大のポリープが再発したため、再び切除術を行った(標本?)。
- 341-03子宮体部腫瘍40歳 女性西田陽登/大分大学医学部 診断病理学講座
子宮筋腫の診断にて単純子宮全摘術が施行された。腫瘍の割面は分葉状であり、一部が乳頭状に突出していた。変性も伴っていた。配布した標本は一部に正常を含めた腫瘍との境界部です。
- 341-04子宮体部腫瘍65歳 女性野口紘嗣/産業医科大学第2病理
3年前より2型糖尿病を指摘されており、脂質異常症や高血圧の診断も受け、加療されていた。2ヶ月前より、不正性器出血を自覚され、近医を受診された。子宮内膜細胞診にてclass V (endometrioid adenocarcinoma)と診断され、単純子宮全摘術+両側付属器切除を施行された。既婚者、妊娠・分娩癧なし、初経 18歳、閉経 56歳。標本は、摘出腫瘍の最大割面です。
- 341-05子宮病変62歳 女性篠? 智子/九州大学形態機能病理学
The patient was referred to the hospital due to lower abdominal pain and postmenopausal atypical genital bleeding. CT and MRI images show the enhanced uterine tumor and enlarged para-aortic lymph nodes. Simple total hysterectomy, bilateral adnexectomy, omentectomy and lymph nodes dissection were performed. Grossly, the 8x7cm-sized yellowish white uterine tumor involves the whole thickness of the posterior wall and fundus. The omentum is also involved by the tumor.
- 341-06子宮体部腫瘍60 女性熊谷玲子/九州がんセンター
不正性器出血が持続するため近医を受診し、体部内膜肥厚を指摘され、子宮体癌疑いで当院紹介となった。内診で子宮体部は超手掌大に腫大しており、子宮の可動性は良好であった。経膣超音波断層法では子宮は139x81mmに腫大し、不整な腫瘤影を認めた。各腫腫瘍マーカー(CEA、CA19-9、CA125)は全て正常範囲内であった。子宮体部悪性腫瘍の診断で、子宮全摘術および両側付属器摘出が施行された。子宮体部から発生した隆起性腫瘍が、子宮内腔に充満していた。お送りした標本は、摘出された腫瘍の一部です。
- 341-07子宮腫瘍59歳 女性大園一隆/熊本大学医学部附属病院病理診断科(病理部)
1経妊1経産。5ヶ月前より不正性器出血が続いていた。近医で子宮体癌を指摘され、精査・加療を目的として紹介受診となった。MRIでは子宮体下部において子宮内膜肥厚を伴う増強効果に乏しいT2やや高信号の比較的境界明瞭な腫瘤が認められた。子宮内膜および頸部組織診で子宮体癌(endometrioid adenocarcinoma, FIGO Grade 1)と診断され、広汎子宮全摘術と骨盤内リンパ節郭清が施行された。腫瘍の代表的切片を呈示する。本症例でみられる組織像の臨床的意義について議論する。
- 341-08卵巣腫瘍44歳 女性頼田顕辞/宮崎大学病理学講座腫瘍再生病態学
44歳、0経妊0経産。頚部痛のため内科を受診した際に貧血を認め、腹部超音波検査にて子宮筋腫、左卵巣腫大を指摘された。さらなる精査にて多発子宮筋腫、子宮腺筋症、そして左卵巣には2 cm弱の結節を伴う4 cm大の嚢胞性病変が認められた。術前腫瘍マーカーは、CA19-9: 2.0 U/ml (< 37.0 U/ml)、CA125: 142.1 U/ml (<35.0 U/ml)であった。悪性が否定できないことから左付属器切除が行われた。提出標本は左卵巣の結節性病変にあたる。
- 341-09左卵巣腫瘍24 女性?橋庸子/福岡大学医学部病理学教室
自然妊娠成立後、近医産婦人科にて妊婦健診を行っていた。経過は順調であったが、妊娠30週4日に左下腹痛が出現し悪化したため当院産婦人科を受診した。経腹超音波断層法で左下腹部に嚢胞を伴った14?大の充実性腫瘍を認め、MRIでは同部位に境界明瞭で内部不均一な腫瘤病変を認めた。左卵巣腫瘍茎捻転を疑い開腹術を施行した。腹腔内は子宮底部左側から横隔膜下にかけて小児頭大の卵巣腫瘍を認め、表面は軟で一部破綻しており内部より粘液性内容液が流出していた。左卵巣腫瘍破裂の診断で左付属器摘出術を施行した。摘出標本では、大小の嚢胞を伴い灰白色から淡黄色充実性で浮腫状、出血を伴っていた。配布標本はその代表的な2切片である。
- 341-10卵巣病変26 女性阿部篤/九州大学形態機能病理学
The 6cm sized cystic ovarian tumor was incidentally pointed out at the nearby hospital. TV-US and MRI revealed a cystic ovarian tumor without solid component. Tumor markers (CA125, CA19-9, CEA) were negative. Laparoscopic left salpingo-oophorectomy was performed. Resected specimen revealed cystic tumor, 8cm in size, having partially thickend cyst wall covered by rough and fragile tumor tissue with bloody fluid content.
- 341-11卵巣腫瘍22 女性山?真希子/佐賀大学 病因病態科学講座
G0P0、頻発月経のため婦人科を受診し、MRIで右卵巣に6cmの充実性腫瘤を指摘された。血液検査では腫瘍マーカーの上昇はなく、β-hCG, LH, FSH, エストラジオール, テストステロンも正常範囲内であった。線維腫の臨床診断で腫瘍核出術が施行された。割面は黄色調と白色調の部分が混在した充実性腫瘍であった。腫瘍の一部を配布しています。
- 341-12卵巣腫瘍40歳 女性林広典-島尾義也/県立宮崎病院 産婦人科-病理診断科
腰痛を主訴に前医を受診し、腹腔内腫瘤を指摘された。腹部造影CT検査、骨盤MRI検査では骨盤内に径16cm大の内部に造影増強効果のある充実成分を伴う腫瘤を認めた。腫瘍マーカーはAFP 1052.6ng/mL、CA125 227.6U/mLと高値であった。悪性卵巣腫瘍を疑い開腹術が施行された。右卵巣由来の径16cm大の腫瘍を認め、空腸、回腸、S状結腸に直接浸潤していた。大網には不整な腫瘤が3か所にみられ播種と考えられた。右付属器摘出術、大網切除術、空腸部分切除、腸管吻合術が施行された。右卵巣腫瘍は脆弱な組織からなる充実性腫瘍で嚢胞状変性や壊死、出血を伴っていた。右卵巣腫瘍(標本1)と大網(標本2)の病変を供覧します。
- 341-13卵巣腫瘍80 女性今村紘子/九州大学形態機能病理学
The patient was referred to our hospital due to stomachache and intrapelvic tumor accompanied by ascetic and pleural fluid. Magnetic resonance imaging (MRI) scan showed multi-cystic tumor with solid component next to the uterus. The 15cm-sized left ovarian tumor was removed by laparotomy. Grossly the cut surface of the tumor showed solid with hemorrhage and necrosis.
- 341-14左卵巣腫瘍54 女性佛淵 由佳/北九州市立医療センター
G2P2。手術3年前に子宮筋腫と過多月経あり、ホルモン療法後。
手術2か月前に下腹部膨満感を認め、腹部超音波検査とCTで子宮を右背側に圧排する122mm108mm114mmの多房性のう胞性腫瘍を認めた。左卵巣粘液嚢胞腺腫疑いで切除術施行。摘出した手術標本は緊満した嚢胞であった。肉眼的に単房性嚢胞様であったが、一部肥厚した嚢胞壁内に多数の小嚢胞が集簇していた。配布標本は肥厚した嚢胞壁の一切片である。