第342回九州・沖縄スライドコンファレンス抄録
- 中津市立中津市民病院 病理診断科 山本 一郎 部長
演題募集について
パソコンによるプレゼンテーションについて
今回は、パソコンによるプレゼンテーションです。PowerPoint (Windows)にて準備下さい。発表データーは演題番号、演者、作成したOSとPowerPointのバージョンを明記の上、CD-RまたはUSBメモリーにて郵送下さい。
★プレゼンテーション郵送先
〒871-8511
大分県中津市大字下池永173番地
中津市立中津市民病院 病理診断科 山本 一郎
E-mail: ic-yamamoto@nakatsu-hosp.jp
プレゼンテーション受付締切:平成26年11月12日(水)17時00分
診断投票宛先
投票用紙の受付をFAX及び電子メールで受付ています。但し、当日の受付は致しません。
〒871-8511
大分県中津市大字下池永173番地
中津市立中津市民病院
医事課 診療情報管理係 早川 有理
E-mail:yu-hayakawa@nakatsu-hosp.jp
Fax:0979-22-2481
TEL:0979-22-2480
受付締め切り:平成26年11月12日(水)17時00分
お知らせ
お知らせ
次回、第343回スライドコンファレンス[平成27年1月24日(土)世話人:佐賀県医療センター好生館]の演題登録、標本の締め切りは平成26年11月14日(金)です。締め切りは延長いたしません。標本は51枚です。
次回343回はコンファレンス半ばで学術講演を予定しています。
演題:心筋生検の臨床と病理(仮題)
演者:国立国際研究センター病院 循環器内科 廣江 道昭 先生
学術講演について
今回の学術講演は以下の通りです。
演題:腎生検病理のみかた
演者:福岡大学病理学 久野 敏 先生
コンファレンス半ばで学術講演を予定していますので、奮ってご参加ください。
託児所につきまして
今回もスライドコンファレンスの時間帯に合わせて託児所を準備いたします。子育中の病理医の皆さんに利用して頂きたいと思います。詳細は以下のとおりです。
場所:中津市民病院院内保育所(新こばと保育所) スラコン会場より車で10分
対象:生後6ヶ月~12歳の乳幼児、児童
日時:11月15日 12:00~17:30の間、保育します。
利用料:無料
申込期限:10月31日(金)17:00(病気等によるキャンセルはスラコン前日まで可能)
担当:早川 友理(中津市立中津市民病院 医事課)
E-mail: yu-hayakawa@nakatsu-hosp.jp
FAX:0979-22-2481
TEL:0979-22-2480
【申込み方法】
必要書類を送付致しますので御記入の上、メールあるいはFAXにて上記担当者まで御返書下さい。
スライドコンファレンス参加費 500円
★当日は、コンサルテーション等にもご活用できますよう、ディスカッション顕微鏡を準備いたします。
今回のスラコン参加の特典
1.福岡大学病理学 久野 敏 先生の腎病理に関する学術講演を拝聴できます。
2.コーヒーブレイク時、懇親会場で中津の名菓とほうじ茶をいただけます。またそこで大河ドラマの主題曲を聞きながら3D造形で作られた黒田官兵衛の戦国大甲冑人形(約30cm)が見られます。
地図
グランプラザ中津ホテル 交通アクセス
駐車場
グランプラザ中津ホテルの駐車場をご利用下さい。
交通のご案内
・中津駅から徒歩3分
・大分空港から車で90分
・新幹線小倉駅からJR日豊本線で35分
・福岡空港から地下鉄・JRで90分
懇親会のご案内
★スライドコンファレンス終了後に、懇親会を予定しております。沢山の方のご参加をお待ちしております。
場所:割烹丸清 2階大広間
http://www.marukiyo.co.jp/
住所:〒871-0032 大分県中津市東本町2-12(スラコン会場の前です)
時間:17:30~20:30
会費:6,000円
特典1.はも料理がいただけます。
2.大分県内外の名酒が飲めます。
3.女将の日舞(女黒田節)を観賞できます。
申込締切 平成26年10月31日(金)17:00です。
担当:病理診断科 山本一郎までご連絡下さい。
E-mail: ic-yamamoto@nakatsu-hosp.jp
FAX:0979-22-2481
TEL:0979-22-2480(内線:7737)
中津市の名跡を巡る半日ツアーのご案内
★懇親会に参加された方で、半日ツアーも希望される方には、懇親会終了後、温泉旅館「金色温泉こがね山荘」にご宿泊して頂き、翌日に中津市の観光地をご案内致します。半日ツアー参加もご希望の方は懇親会の申込時に合わせてご連絡下さい。半日ツアーのみ諸般の事情で定員を20名とさせていただきます。よって、申込者が定員を超えた場合は抽選となりますので予めご了承下さい。
※懇親会会場から温泉旅館「金色温泉こがね山荘」へは懇親会終了後、専用の送迎バスで移動します。
日時:平成26年11月16日(日) 9:00~14:00(予定)
会費:13,000円(懇親会費・宿泊費・半日ツアー料金も全て含まれた金額です。)
申込締切:平成26年10月17日(金)17:00です。(懇親会単独の申込期日より短くなっていますのでご注意ください。)
担当:上記懇親会担当者にご連絡下さい。
金色温泉こがね山荘ホームページ:http://koganesansou.com/
半日ツアー巡回予定地:
温泉旅館「金色温泉こがね山荘」出発⇒「青の洞門」⇒「羅漢寺」⇒「中津城」⇒「大江・村上医科資料館」⇒「田原淳記念碑」⇒JR中津駅 解散
青の洞門:禅海和尚が30年かけて掘った隧道の一部を拝見できます。
羅漢寺:日本最古の五百羅漢を拝見できます。
中津城:日本三大水城のひとつに登城できます。
大江医家史料館:解体新書の初版本はじめ蘭学関係の多くの資料を拝見できます。
村上医家史料館:人体解剖の資料及び数千点に及ぶ医学関係資料を拝見できます。
田原淳記念碑:心臓の刺激伝導系発見の記念碑を拝見できます。
- 342-01左扁桃腫瘍78歳 男性大門康子/福岡大学医学部 病理学講座
1ヶ月前から咽頭痛が出現し、近医耳鼻咽喉科を受診し扁桃腫瘍を指摘された。左扁桃から咽頭後壁に突出する、最大径5cm大の有茎性で壊死を伴った、表面不整な腫瘍性病変がみられた。現在禁煙中(詳細不明)。今回、拡大扁桃摘出術を施行された。
- 342-02顎下部腫瘤26歳 男性渡辺次郎/公立八女総合病院
フィリピン人。昨年12月から両側頸部のリンパ節腫脹。その後、左側が残ってしまい改善しないということで近医受診。左顎下部に1cm強の腫瘤を触知。結核性リンパ節炎を疑いQFT採血を行ったところ1.04IU/ml(基準値0.10未満)と高値だったため、確定診断および治療のため当院耳鼻科紹介となり、切除される。
- 342-03肝腫瘍70 男性奥村幸彦/九州大学形態機能病理学
The patient had a medical history of hepatitis C treated with peginterferon and ribavirin combination therapy, and achieved sustained viological response (SVR). During a follow-up visit for the post treatment, a huge nodular lesion was detected in rt. hepatic lobe. Using dynamic computed tomography, the tumor was 9 cm in size, enhanced in the early phase. After transcatheter arterial chemoembolization (TACE) for a priority therapy was performed, rt. lobectomy was carried out. ( The preoperative serum level : AFP 3.7 ng/ml, PIVKA-?23 mAU/ml, CA19-9 0.6 U/ml, CEA 2.1 μg/ml ).
- 342-04膵腫瘍56歳 男性頼田顕辞/宮崎大学病理学講座腫瘍再生病態学
生来健康。体位変換時に背部に違和感を覚え、その2ヶ月後に腹痛と腹部膨満感が出現し近医を受診、画像検査にて膵体部に18mm大の嚢胞性病変と、その病変の末梢膵に腫大を指摘された。膵嚢胞性病変は境界明瞭な単房性腫瘤として認識でき、嚢胞性病変により主膵管が圧迫を受け、末梢膵に閉塞性膵炎が生じたものと考えられた。血清学的検査・画像検査・膵液細胞診にて明らかな悪性所見は得られなかった。膵炎を繰り返すため初回検査から7ヶ月後に膵体尾部切除術が施行された。膵嚢胞性病変は肉眼的には隔壁を有する2房性嚢胞であり、主膵管との交通性はなかった。配布標本は膵嚢胞性病変の代表的な1切片である。
- 342-05リンパ節病変46歳 男性牟田紘子/久留米大学医学部病理学講座
3週間前より発熱、咽頭痛、腰痛、下痢症状があり近医を受診。抗生剤の内服加療にて改善ないため血液内科受診。全身CTで両側腋窩リンパ節腫脹が認められ、右腋窩リンパ節が生検された。摘出リンパ節は最大径25mmで弾性軟であった。LDH 500IU/L, sIL2R 581U/ml, HTLV-1抗体陰性、結核INF-γ陰性、抗核抗体陰性であった。配布標本は病変の最大割面である。
- 342-06右腋窩部病変 87歳 男性名和田 彩/産業医科大学第二病理学教室
1年前に右腋窩部の柔らかい皮下腫瘤を自覚し、近医皮膚科を受診。15mm大の中心に陥凹を伴う腫瘤で、1ヶ月間増大なく経過観察。4ヶ月前に腫瘤の増大を自覚。触診上は弾性硬、可動性不良な22mm大の紅色腫瘤で、エコーでは22×20×7mm大のやや不整な形状の低エコー腫瘤および腋窩・鎖骨上窩リンパ節腫大を認めた。血液検査では腫瘍マーカーCEA9.1 (基準値<3.5) ng/mlと軽度上昇を認めた。皮膚癌もしくは副乳癌の疑いで、右腋窩部広範腫瘍切除術+リンパ節摘出術を施行された。なお10年前に胃癌の既往あり(EMR後)。配布標本は腋窩部腫瘤の最大割面である。
- 342-07子宮腫瘍55 女性佐藤奈帆子/北九州総合病院 産業医科大学病院
閉経46才、G3P3。主訴は性器出血と下腹部腫瘤感であり、内診にて子宮口から一部脱出する腫瘍を認め、画像検査では子宮は内腔に充満する腫瘍により小児頭大に腫大していた。組織生検では壊死組織が主体であり、頚部細胞診は陽性の疑いであった。単純子宮全摘+両側付属器切除が施行され、肉眼上、子宮内膜より内腔に突出、充満する巨大な隆起性病変であり、割面は白色〜灰白色で壊死を認めた。配布標本は代表的な切片です。
- 342-08骨盤内腫瘍50歳代 女性丸塚浩助/宮崎県立宮崎病院
多量の腹水を伴う卵巣癌との診断にて、術前化学療法としてTC療法3コース施行。腹水が減少したため、切除目的で開腹術を施行。骨盤内を占拠する粘液性嚢胞性で充実部分を伴う腫瘤(20x15x8cm)を認めた。子宮・卵巣は正常外観であり、腫瘤はS状結腸・直腸と一塊となるも、腸管壁との連続性は明らかではなかった。腹腔内・骨盤腔内腹膜表面には、数mm〜数cm大の播種性病変を多数認めた。配布標本は可及的に切除された腫瘤の代表的な部分です。
- 342-09左鼠径管内腫瘤48歳 男性今村健太郎/福岡大学筑紫病院病理部
左鼠径ヘルニア手術時、左鼠径管内に精索と離れて3.5cm大の腫瘤を認め摘出した。標本は摘出腫瘍の最大割面です。
- 342-10膝部皮下腫瘍56 男性草場敬浩/大分大学医学部 診断病理学講座
20年前より右膝内側に無痛性の皮下腫瘤を自覚していた。最近,増大しているのに気付き、痛みも出現したため当院を受診した。腫瘤は拍動性で、表皮嚢腫の臨床診断にて摘出術が施行された。摘出腫瘤は3cm大の境界明瞭な結節性腫瘍であった。割面の中心部は暗赤色調で、辺縁部は黄色調を呈していた。配布標本は腫瘍の最大割面です。
- 342-11皮膚病変57歳 男性矢吹慶/産業医科大学第一病理学教室
小児期より左下肢に腫脹が出現し、12歳時に精査を受けたが原因不明であった。31歳時より腫瘤形成を示すようになり、次第に増大してきた。33歳時には腫瘤が感染したことを契機に、当院皮膚科、及び形成外科にて加療されている。その後、病変は左下肢に加え、陰茎にも生じ合わせて、これまで計15回の切除術を施行されている。今回も左臀部から大腿後面にかけての病変が増大傾向を示し、全身麻酔下に切除術および分層植皮術が施行された。配布標本は、今回の摘出組織の一部である。(臨床診断: 象皮症)
- 342-12皮膚腫瘍61歳 男性北薗育美/鹿児島大学人体がん病理学
2年前に、左上腕の皮疹を自覚した。その後徐々に増大し、時々出血も見られるため、当院皮膚科を受診した。病変は10×10×5mmのドーム状隆起性で、紅色調を呈しており、切除生検が施行された。最大割面を含む標本を配布する。
- 342-13左大脳病変2歳2か月 女性田崎 貴嗣/鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 分子細胞病理学
妊娠41週で正常分娩された、出生時体重2600gの女児。生後7ヶ月で風邪を契機にけいれん発作が頻回となり、生後10ヶ月で受診した。けいれん発作は間代全身性部分発作と診断され、精神運動発達遅延も認めた。MRIで、左前頭葉を中心に脳回形成異常と白質の信号異常を認め、左大脳半球が右に比べて大きかった。抗痙攣薬でコントロール不良で、左大脳半球離断術、開頭減圧術が行われ、術後けいれん発作は消失した。