第374回九州・沖縄スライドコンファレンス抄録
- 鹿児島大学大学院 病理学分野 谷本 昭英 教授
- 鹿児島大学大学院 口腔病理解析学分野 仙波 伊知郎 教授
演題募集について
パソコンによるプレゼンテーションについて
今回は、パソコンによるプレゼンテーションです。PowerPoint (Windows)にて準備下さい。発表データーは演題番号、演者、作成したOSとPowerPointのバージョンを明記の上、CD-RまたはUSBメモリーにて郵送下さい。例)374-01 九州大学形態機能病理 古賀 Windows10.pptx
USBメモリーは当日,会場受付で返却いたします。
<郵送先>
〒890-8544 鹿児島市 桜ヶ丘8-35-1
鹿児島大学大学院 病理学分野
担当:霧島茉莉(きりしままり)
E-mail:k3324879@kadai.jp
FAX) 099-264-6348
プレゼンテーション受付締切 2020年3月11日(水) 17:00
診断投票宛先
投票用紙の受付をFAX及び電子メールで受付ています。但し、当日の受付は致しません。
なお、メール本文には施設名、投票者名の記入をお願いいたします。
鹿児島大学大学院 病理学分野
担当:平木翼(ひらきつばさ)
Fax: 099-264-6348
E-mail:19791009@m2.kufm.kagoshima-u.ac.jp
受付締め切り:2020年3月11日(水) 17:00
お知らせ
お知らせ
※ 本スラコンの標本送付枚数は51枚です ※
■交通アクセス(駐車場関係も含め)
市電
〔市電1系統〕「騎射場」電停下車 ※徒歩約10分
〔市電2系統〕「唐湊(とそ)」、「工学部前」電停下車
市営バス
(鹿児島中央駅経由) 「鹿大正門前」または「法文学部前」下車
9番線(武岡・鴨池港線)、 11番線(鴨池・冷水線)、 18番線(大学病院線)、
20番線(緑ヶ丘・鴨池港線)
鹿児島交通バス
(鹿児島中央駅経由) 「鹿大正門前」または「法文学部前」下車
19番線(紫原・桜ヶ丘五丁目行)
南国交通バス
(鹿児島中央駅経由) 「鹿大教育学部前」下車
30番線(県庁西・鴨池新町方面)
駐車場は周囲の民間駐車場をご利用下さい。
■託児所について
第374回スラコンでは、鹿児島市シルバー人材センターに依頼し出張託児室を開く予定です。
対象は0歳から6歳まで、時間は10時から17時を予定しております。
料金はスラコン事務局の補助があるので無料です。
申し込みやお問い合わせは 1/31(金) 17時までに メール 東美智代 宛て
east@m2.kufm.kagoshima-u.ac.jp までお願いいたします。
保育人数が確定してから必要な有資格者を確保する手はずになっております。
短期間での募集で申し訳ございませんが、ご了承くださいますようお願い申し上げます。
■次回スラコンにつきまして
第375回 2020年5月16日
九州大学大学院 形態機能病理学 小田 義直 教授
地図
地図1
会場地図
- 374-01口唇腫瘍(バーチャル)68 男性木脇拓道/宮崎大学腫瘍・再生病態学分野
手術約 7 か月前から下口唇内側の結節性病変を自覚していたが,徐々に増大傾向となったため当院受診した.病変は 8 mm 大の境界明瞭,弾性硬の腫瘤で,圧痛はなく,表面は正常粘膜様であった.良性腫瘍が疑われ,切除生検が行われた.バーチャルスライドはその生検検体である.
- 374-02左顎下腺腫瘍72歳 男性片渕瑛介/産業医科大学第二病理学
30年前に左下顎智歯を抜歯後から左顎下部の腫瘤を自覚していた。最近になって増大傾向を認めたため近医を受診した。画像検査で左顎下部に血流の豊富な4 cmの腫瘤と石灰化を伴う3 cmの腫瘤が隣接して見られ、多発リンパ節腫脹を認めた。左顎下腺腫瘍に対し、左顎下腺摘出術と頸部リンパ節郭清術が行われた。肉眼的に、左顎下腺に65x50x40 mmの多結節状の腫瘍を認め、灰白色調の領域と石灰化を伴う黄色調の領域が見られた。標本は2つの領域を含む腫瘍の代表切片です。
- 374-03縦隔腫瘍53歳 女性小山雄三/大分大学医学部 診断病理学講座
毎年健診を受けており,異常を指摘されていなかった。3ヶ月前に撮られた胸部レントゲン検査で1年前の画像と比較して左肺門部の腫大を指摘され,胸部CT検査を施行となった。縦隔左側に33×23mm大のやや辺縁不整の不整形腫瘤が認められた。内科的に組織採取が困難な部位であるため,診断確定のため腫瘍の摘出術が施行された。
- 374-04縦隔腫瘍37歳 女性廣田 悠治-木村 翔一/福岡大学
特に既往はなく、検診で行った胸部X線写真にて、縦隔腫瘤を指摘された。症状は、軽度の乾性咳嗽のみであった。胸部CTにて、右上縦隔から右肺門部にかけて11.7×5.8×5.4cmの不整形な充実性腫瘤、右肺野に単発の小結節性病変、両肺野に浸潤影を指摘された。血液検査では、IL2R: 972U/Lと軽度上昇を認め、LDH、CEA、AFP、Pro-GRP、HCGは正常範囲内であった。確定診断目的に前縦隔腫瘍生検を行った。標本は右肺と接した腫瘍の部分です。
- 374-05肺病変 バーチャル50歳 女性原田佳和/産業医科大学第2病理
タイ人(24年前に来日)。呼吸苦を自覚して前医を受診し、右気胸と診断された。胸腔ドレナージで改善なく、手術目的で当院に転院した。CT画像でブラはなく、右S3に約10mmのいびつな形状を示す嚢胞性病変を認めた。術中所見で右S3にエアリークが同定され、部分切除が施行された。基礎疾患なし。喫煙歴 3本/日、1年。
- 374-06肺腫瘤60歳 男性成富文哉/九州大学形態機能病理学
A 60-year-old man was admitted to a hospital with a history of fatigue. CT scan revealed a 3.7 cm-sized nodular opacity in his right lower lobe of the lung. Blood examination showed anemia with Hb 8.4g/dl and a slight elevation of tumor marker (CEA 5.5 ng/ml). Wedge resection of the right lower lobe was performed. Grossly, the nodule had a crumbly texture, and the cut surface was grayish-white. Representative H&E stained section is shown.
- 374-07食道胃接合部腫瘍80歳代 男性甲斐敬太/佐賀大学医学部附属病院病理診断科
嘔吐・心窩部痛で近医受診。上部消化管内視鏡検査で食道胃接合部に腫瘍を指摘され、当院紹介。食道胃接合部癌の臨床診断で、腹腔鏡下噴門測胃切除術が施行された。配布標本は腫瘍の代表的な切片です。
- 374-08胃腫瘍84歳 女性酒井陽玄/九州大学形態機能病理学
An 84-year-old woman presented with loss of appetite and general fatigue. Blood examination showed 138 ng/ml for CEA, 2.5 U/ml for CA19-9 and anemia of Hb 5.6 g/dl. Endoscopy revealed an irregular elevated lesion on the anterior wall of the antrum, and a biopsy specimen showed well to moderately differentiated adenocarcinoma. MRI showed multiple liver metastases, but distal gastrectomy was performed to control bleeding from gastric cancer. The cut surface was brown to white with bleeding.
- 374-09胃腫瘍 バーチャル72歳 男性王子堯/福岡大学医学部病理学講座
数年前カンジダ性食道炎等よりHIVが判明し抗ウイルス治療がなされていた。1年前より多発溶骨病変がみつかり、その後膵周囲リンパ節腫大があり、胃に発赤調が強い3-13mm径の多発腫瘤病変がみつかり、EMR検査がなされた。提示標本はその胃EMR組織である。
- 374-10肛門部腫瘍61歳 女性渡辺次郎/福山医療センター(産大2P)
乳癌の術前検査のCTで、肛門部の腫瘤を発見される。これは以前、婦人科検診の際にも指摘されていたという。2.5cm大の乳頭状病変で、徐々に増大傾向も観られるということで、今回切除される。お送りしたのはその最大割面です。
- 374-11肝腫瘍70歳代 男性杉本幸子-平木翼/鹿児島大学医学部 病理学分野
検診の腹部超音波検査で肝腫瘍を指摘され、前医を受診した。腹部造影CTでは肝S4に肝細胞癌を疑う径22mm大の腫瘍を認め、当科に精査入院目的で紹介された。血液検査ではB型肝炎の既感染があり、PIVKA-? 311mAU/ml、AFP 1775 ng/mlと高値を示していた。肝左葉切除術が施行された。病変は1.9×1.8cm大の単純結節型白色調腫瘍であった。最大割面を配布する。
- 374-12左卵巣腫瘍70代 女性中村俊央-盛口清香/宮崎県立宮崎病院 病理診断科
不正性器出血を主訴に前医受診。内診と腹部超音波で子宮腫大と内膜肥厚を指摘され,当院産婦人科に紹介受診となった。MRIにて両側卵巣腫瘍(右1.7cm, 左 2.1cm)及び子宮内膜の肥厚・頚部の多房性嚢胞性病変(術前精査にて子宮に悪性所見は認めなかった)を指摘された。エストラジオール(61pg/ml, N< 21 pg/ml)高値でありホルモン産生腫瘍を疑い,両側卵巣摘出術が施行された。いずれも境界明瞭な充実性腫瘍であったが,左卵巣腫瘍は黄色調で,右卵巣腫瘍は白色調であった。配布標本は左卵巣腫瘍の最大割面である。
- 374-13脾腫瘍70代 女性霧島茉莉/鹿児島大学病理学分野
10年前に食道扁平上皮癌と胆嚢腺癌で手術され、上縦隔リンパ節再発に対し化学放射線治療を行われた。経過観察のCTで脾に26mmの低吸収域を認め、1年後に53mmへ増大した。悪性リンパ腫や過誤腫等を疑われ、脾臓摘出術を行われた。IL-2R 901U/mL。53mm大の充実性腫瘤で、割面では白色調と褐色調の部分が混在していた。配布標本は腫瘍の代表切片です。
- 374-14腋窩皮膚腫瘍70代 男性吉松真也/宮崎大学医学部/病理学講座構造機能病態学分野
1年前に左腋窩に小指頭大の結節を自覚。徐々に増大し出血を伴うようになったため受診。部分生検にて転移性腺癌の診断となったが、胸腹部CT及びFDG-PET-CT、上部及び下部消化管内視鏡にて原発巣を指摘されなかった。原発性の「皮膚腫瘍」として形成外科にて全切除が施行された。腫瘍は30x24x20mmの白色調充実性で、内部に出血を伴っていた。配布標本は腫瘍の代表切片である。
- 374-15骨髄病変(吸引クロット)65歳 男性野元三治/鹿児島医療センター病理診断科
?型糖尿病でメトホルミン服用中。3-4年前に肺気腫を指摘されている。
受診の1週間前より咽頭痛あり、増強するため、近医を受診。鎮咳剤、抗炎症剤を処方され、咽頭痛は改善した。しかし、数日後から発熱と呼吸困難出現。当院救急外来を訪れた。呼吸機能に問題はなかったが、Hb 7.7 g/dl の貧血と、8.21 g/dl と高蛋白血症を認めたため、当院血液内科受診となった。血清IgA の上昇 (3121 mg/dl) を認めたため、myeloma を疑い骨髄吸引生検が実施された。なお、入院後のCTでは、骨病変は指摘されていない。